日本の折り紙に影響を受け、一枚のシートを折りあげてオイルランプ用のシェードを制作していたクリント家。父の代から始まったものづくりの趣味を、ターエとコーアのクリント兄弟で世に広めていくためにレ・クリント社が設立されたのは1943年のことでした。
社名の「レ・クリント」の「レ」は一見フランス語のようですが、これはターエ・クリントの娘であるLise Le Charlotte(リーゼ・リー・シャーロット)の「Le」からとったともいわれています。*日本語では「レ・クリント」と発音していますが、デンマーク語では「リ・クリント」に近い音です。
創業と同時にデンマークの首都コペンハーゲンに直営店をオープンし、リーゼ・リー・シャーロットは初代ストアマネージャーとしてお店の運営を任されます。当時の店内の装飾はコーア・クリントが自ら担当し、シンプルなシェードが引き立つように、オレゴンパインとラタン扉の家具に、建築家のグナー・ビルマン・ピーターセン(テーブルランプのモデル343をデザイン)がデザインしたフラワーモチーフの壁紙を使いました。現在のフラッグシップストアも当時と同じ場所にあります。
1943年当時の店内と現在の様子。観光客で賑わうストロイエ通りのすぐ近くにあります。